Research
現在,人口減少化の時代を迎えて,これからの都市空間や農村空間整備の方向性が大きく変化しつつあります。人口減少に伴う都市縮退の流れの中で,これからの都市や農村をどう整備していけばいいのか。またそのような変化の中で,環境負荷が小さく,かつ快適な都市・農村空間のあるべき姿はどのようなものなのか。私たちは,これらの課題に対して,”ランドスケープ”という観点から地域をとらえつつ研究に取り組んでいます。
ランドスケープ(landscape)とは、地域における人間と自然の係わりの総合的な表現であり、地域における人間と自然環境の相互作用、その視覚的な現れ、卓越した自然的・人為的環境、などを含むものです。私たちは,地域を総体的にとらえるランドスケープという観点から,フィールド調査を主体にして,リモートセンシング分析,シミュレーション技術,各種環境計測,アンケート調査,文献調査などにより,前記の課題に取り組んでいます。
Topics
Topic 1
現存する都市の緑は様々な歴史的経緯を経て今日の姿になっています。今後,歴史と風格ある都市をつくっていくためには都市の緑をどのように整備していくのがいいのか。都市緑地計画の歴史研究,緑の環境保全機能の分析,緑に関係する諸制度の分析を通じて,研究を進めています。
Topic 2
都市の緑は様々な環境保全機能を持っていると言われています。今後,環境負荷が小さく,かつ快適な都市空間を整備していくためには都市の緑をどのように整備していくのがいいのか。緑のヒートアイランド緩和機能を中心に緑の活用の可能性を研究しています。
Topics 3
現在,都市と農村の一体的な空間整備の必要性が指摘されています。特に,都市空間と農村空間が混ざり合う都市近郊地域については,欧米とアジアで空間形態が大きく違うとされています。日本を含むアジア型の都市農村空間の整備はどうあるべきなのか。日本だけでなく,マニラやジャカルタを対象にして研究を進めています。
Thesis / Dissertation
Year | Category | Name | Title |
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令和5年度 | 卒業論文 | 鎌田彩織 | 大学階段教室における温熱環境の違いが学生の意識に与える影響についての研究 |
令和5年度 | 卒業論文 | 畑山公希 | 子供の公園利用の実態と公園利用に与える個人の特徴について |
令和5年度 | 卒業論文 | 山口燎 | 森林所有者の森林利活用・売却意向の形成要因に関する研究ー茂木町竹原地区在村所有者を対象にー |
令和5年度 | 修士論文 | 池田千紘 | 屋外空間利用がオフィスワーカーに与える心理的・生理的影響とその要因に関する研究 |
令和5年度 | 修士論文 | 中村剛士 | 都市住民と農家の都市農地の保全・活用の意向とその要因に関する研究 |
令和5年度 | 修士論文 | 山崎貴大 | GPSログデータを用いたCOVID-19流行下の都市公園利用と公園利用前後の行動パターンの分析 |
令和4年度 | 卒業論文 | 谷口渚 | 地元には何もないと思う理由に関する研究 |
令和4年度 | 卒業論文 | 花田大地 | 季節の違いが緑化に対する支払意思額に与える影響 |
令和4年度 | 卒業論文 | 原田貴史 | 都市の緑と水に関する市民満足度の分析 |
令和4年度 | 修士論文 | 安藤千晶 | 屋外温熱環境違いが来訪者の経路選択に与える影響に関する研究 |
令和4年度 | 修士論文 | 徐伍華 | 熱赤外域リモートセンシングデータを活用した市街地の土地被覆分類に関する研究 |
令和4年度 | 修士論文 | 石羽璇 | 屋外空間の利用実態と空間特性との関係性に関する研究ー丸の内仲通りを対象としてー |
令和4年度 | 修士論文 | 深谷恭平 | 可視化された温熱環境が都市空間の利用に与える影響に関する研究 |
令和4年度 | 修士論文 | 山島拓実 | 総合設計制度を取り組む創出された公園空地の緑化の実態に関する研究 |
令和3年度 | 卒業論文 | 池田千紘 | 記憶に残る日常の風景に関する研究—筑波大学のキャンパスを対象として |
令和3年度 | 卒業論文 | 中村剛士 | 都市農地に対する周辺住民の評価と保全の意向に関する研究 |
令和3年度 | 卒業論文 | 山崎貴大 | 都市公園の利用実態把握におけるGPSログデータの利用可能性 |
令和3年度 | 修士論文 | 趙新宇 | 温熱環境がランナーの深部体温に及ぼす影響の把握と都市緑道の暑熱対策の検討 |
令和3年度 | 博士論文 | 植田直樹 | 緑化条例の効果と課題を踏まえた総合的な緑地の整備と利活用に関する研究ー緑地駆動型のまちづくりに向けてー |
令和3年度 | 博士論文 | 多田裕樹 | 都市に生じる開花フェノロジー変化の特徴およびポリネーターとの接触機会に関する研究 |